あまりにもハッキリ覚えていたので

ふと目を覚ますと、玄関をノックする音。
「マンション管理の者です!開けてください!」
しかしノックをする音が一つではない。その上扉の向こうには何十人もの気配を感じる。
しばらく考えた後、これは夢だと思うことにしてそのままベッドにもぐりこむ。必殺現実逃避。
思い当たることがいくつかあるのでしょうがない。といっても近隣に大迷惑をかけてるわけじゃない。
ちょっと夜遅くに机からカバン落っことしてしまったり、ゴミの日を間違えて出したら一日野ざらしになってたり。
ただ昨今の事件等を見ているとそんなことでも恨みを買って、誰かがとんでもない事件を捏造して自分のせいにされたんじゃないかとか悪い方向への想像が急加速。
しばらくそうしていると、突然ノックが一つに減った。
「朝でございます。失礼、部屋のお掃除を」
和服姿の女将っぽい人がふすまを開けて入ってきた。
「少々遅めですが、もう出発いたしますか?」
そう聞かれて、とりあえず「はあ」と間抜けな返事。
そこへ男が入ってきた。
「この旅館に窃盗犯が潜んでいます。何か盗まれていませんか?」
そういうと男は私の財布をひったくり、
「ああ、やっぱり盗まれています」
そういうものの、財布の中身は昨日と同じ。何も盗まれていない。そういっても男は聞かない。
しかたがないので財布を渡したまま散歩に出ることにした。
どうやら坂の上に公園があるらしい。行ってみると丁度お祭りをしていた。
男たちが公園内のドーナツ状になった遊歩道を練り歩いている。何の祭りかはわからないが、部外者にはわからないものだろう、祭りと言うものは。
そう思って見物しているうちに、ここが東北地方だと気が付いた。
はやく家に戻って会社に行かなければ。


以上、今日見た夢でした。誰か夢診断してください。